やまほん陶房「伊賀の土鍋」

遥か昔、琵琶湖の底にあったという伊賀地方は、
耐熱性と保温性を兼ね備えた良質な陶土に恵まれています。

伊賀土だけでつくられるやまほん陶房の土鍋は、
ゆっくりと食材に火が入り素材の旨みを引き出してくれる優れもの。

一度熱を持った土鍋は、保温性が高いためそのまま食卓に並べても、
温かいままお召し上がりいただけます。

使いはじめから貫入が入っていきますが、
使い続けるうちにふさがり強い鍋に成長していきます。

ゆっくりと育てる土鍋としてお愉しみください。


食材の旨みを引き出す


雨晴開業前から土鍋をお取り扱いするのであれば「やまほん陶房」さんのものと決めていました。
自分が使っていてやまほんさんの土鍋で食べる鍋料理を美味しいと感じていたからです。

「好きな食べ物は?」と聞かれると
「湯豆腐」と答えるほどの湯豆腐好きの私が目をつけたのは、やまほんさんの7寸サイズの土鍋。

豆腐一丁がぴったり入るサイズ感と
「食材にゆっくりと火を入れることでその旨みを最大限に引き出すのが伊賀の土鍋のよいところです」
とやまほん陶房の山本忠正さんに教えて頂いた特徴に魅力を感じ衝動買いしたのでした。

昆布、豆腐。
以上。

というシンプルな湯豆腐。

シンプルだからこそわかる湯豆腐の味わいに魅了されてから
我が家の食卓に湯豆腐が出てくる回数が増えたのは言うまでもありません。

みんなで食べると美味しい


シンプルだからこそわかるこの土鍋のポテンシャル。

湯豆腐で完全にやまほんさんの土鍋の虜になった僕が新たに購入したのは8寸サイズ。
2人から3人で鍋料理を召し上がるのに調度よい大きさです。

1つの鍋を囲み、語らいながら過ごす鍋の時間は人と人の距離を近づけてくれますよね。
そんな時間をより愉しいものにしてくれるのがこの土鍋だなあと感じています。

3名から4名で鍋料理を召し上がる場合は9寸サイズがお勧めです。

鍋と一緒に映っている取鉢もやまほんさんのもの。
とっても使い易い絶妙のサイズ感です。

使い始めるとすぐにヒビが!


やまほん陶房さんの土鍋には山本さんの奥様が描いた素敵なイラスト付きの説明書がついています。

土鍋屋さんに嫁いですぐに奥様が受けた一番の衝撃は
やまほんさんの土鍋を使うと底に大きなヒビがはいるということ。

これをご存じでないと、すぐ割れた!不良品!と感じる方が大多数だと思いますがそうではないのです。

本来土鍋は「ヒビが入る事によって強くなる」もの。
使い初めにおかゆを二度ほど炊いてお米のでんぷん質が隙間を埋めることでその漏れを防ぎます。

一般的な土鍋の底にヒビが入りにくいのはペタライトと呼ばれる耐火度の高い土を混ぜているから。
それはそれで便利でとっても良いものです。

この点については使い手の方がご自身のスタイルにあわせて選択して頂くのが一番と思いますので
「耐熱土(ペタライト)入り」「伊賀土100%」それぞれの特徴を知りながらご検討頂ければ幸いです。

レンゲやスプーンも。


雨晴で密かに人気の作品。
それは山本忠正さんが個人作家として制作している半磁器のカトラリーです。

「いいレンゲやスプーンって探すと意外とないんですよね」

飲食店さんからよく聞くお言葉です。
そういうお声に十分に答えてくれているのが山本さんの半磁器のカトラリー。

お鍋料理のお供には勿論、サイズもいくつかご用意していますので用途にあわせてお選びください。
スプーンの一番小さいサイズは赤ちゃんの離乳食用にお勧めですよ!

ふっくらご飯鍋


最後にご紹介するのがやまほん陶房さんのご飯鍋です。

見てください。
このつやつやの炊きあがり。

言葉はいりません、このご飯を召し上がりたい方にお勧めしています。


雨晴開業時からお世話になっているこんなに素晴らしい「やまほん陶房」さんの土鍋やご飯鍋。
そして「山本忠正」さんの半磁器のカトラリー。

是非、みなさまにも美味しくて楽しいお鍋の時間をお過ごし頂ければ幸いです。

 

おしなものはこちらから

「やまほん陶房」



5
styling_Hiroko Takenaka
photo_Bungo Kimura

1.2
styling_Hiroko Takenaka
photo_Yuka Yanazume