LIGHTS IN THE WINTER

辻野剛 雨晴

日に日に秋が深まり、少しずつ冬の訪れを感じるこの季節。
読書や映画など趣味に興じたり、クリスマスや年末年始には家族や友人と食事やお酒を愉しんだり。

家で過ごす時間が増えるこれからの時季に合わせ、上質でぬくもりのある空間づくりにいそしむのも、豊かなくらしを求める大人の素敵な嗜みの一つ。

そして、その部屋の印象のすべてを左右するとも言える照明は、空間を彩るインテリアの要。

丁寧に作られた美しい照明は、昼間はオブジェとしてくらしに寄り添い、夜はあたたかく、そして時に神秘的な美しさで空間を照らします。

本コラムでは、雨晴で取り扱いのある辻野剛さん、船串篤司さん、境知子さん、tayo(竹俣勇壱さんが監修を務めるブランド)の照明を、雨晴スタッフの三谷がご紹介。

空間、そして、日々のくらしそのものを洗練されたものへと演出してくれる照明作品を、どうぞご覧ください。

辻野剛 雨晴辻野剛

20年以上のガラス工芸技術の実績を礎に、大阪府和泉市で制作活動をされているガラス作家・辻野剛さん。

今回ご紹介する作品は、高い技術力を有する辻野さんだからこそ生み出せる緻密な造形美が魅力の作品。

テーブルライトからペンダントライトまで、さまざまなシーンに溶け込むその作品は、私たちのくらしを豊かに彩ります。

辻野剛 雨晴GEISSLER 

真空管アンプを発明した物理学者Geissler(ガイスラー)の名が由来となった作品、「GEISSLER」。

アンプが作業中であるサインとして真空管が光を放っているように、「GEISSLER」が「働く部品」の象徴として人の営みの中にあり、「ON」である状態を表す役目を果たすような存在であれば、という辻野さんの思いが込められた作品です。

真空管をイメージし工業製品的な造形を目指して作られていますが、気泡を含んだガラスの表情、その美しさをより引き立たせる部品の一つひとつまで、精緻な意匠は作り手のこだわりを感じさせます。

ラインナップはテーブルランプとペンダントランプの2種類。

飾りたい空間に合わせてお選びいただけます。

辻野剛 雨晴

テーブルランプは棚やローテーブル、寝室の読書灯など手元や足元など小さな空間を照らすのにおすすめ。

また、小型で気軽に置けるので、「ちょっとお部屋のイメージを変えたい」といった模様替えの時にも便利なインテリアアイテムです。

辻野剛 雨晴

小さくやわらかなあかりを灯すペンダントランプは、寝室など静かな空間に。

また、間接照明としてダイニングやリビングの雰囲気づくりにもお使いいただけます。

≫GEISSLERはこちらから

辻野剛 雨晴LUCAS

船舶の中にあるようなデザインが特徴的な作品、「LUCAS(ルーカス)」。
GEISSLER」とも通ずる工業製品的な造形を特徴としています。

「仕事場にも置けるように」という辻野さんの思いのように、書斎や作業場など仕事をする空間のアクセントとしてもおすすめの作品です。

辻野剛 雨晴

一灯一灯、電球の組み合わせがさまざまなのも魅力的。

一灯でお使いになる場合は、棚やサイドボードの上に吊るしてそっと降り注ぐあかりを。
リビングやダイニングなど広い空間には、一列に連ねて吊るすスタイリングでお愉しみください。

ガラスの表情や部品の一つひとつまでもが美しい、辻野さんの繊細で丁寧な技術が堪能できる至高の作品をぜひお愉しみください。

≫LUCASはこちらから

船串篤司 雨晴船串篤司

茨城・笠間で作陶されている船串篤司さん。

一見すると無国籍な印象ですが、凛とした佇まいからは簡素な美を好む日本人の感性が詰まった作品であることが伺えます。

船串さんが意識して制作するのは、空間や時間に心地よい「間」を生み出す作品。

うつわであれば食材がより美しくみえるように。
花器やオブジェであれば過ごす時間がより豊かになるように。

日本人がもつ「間」の美学をその佇まいから感じとることができます。

船串篤司 雨晴

無駄のないシンプルなかたちを意図して作られたというこちらのペンダントライトも、静謐ながら確かな存在感は、空間を上質な雰囲気へと演出してくれます。

船串篤司 雨晴

シックでどこか無機質な印象のなかに広がる、経年変化したような味わい深い表情も愉しめる船串さんの作品は、ダイニングやリビング、寝室など、和室や洋室を問わずさまざまな空間に合わせてお使いください。

≫船串篤司さんの作品はこちらから

境知子 雨晴境 知子

香川県で穴窯で焼成した個性豊かな作品作りに励んでいる境知子さん。

エレガントな磁器や土味を生かした焼き締めを中心に、日常のうつわや茶器、花器などを制作されています。

静けさの中に強さを感じる知子さんの作品には、知子さんのお人柄が投影されているようです。

境知子 雨晴

「薪窯で焼くと、薪の煙がうつわの肌をしっとりさせてくれるんですよ」。

そう語る知子さんが作るのは、天から降り注ぐように花開くかたちが愛らしい「りんか」のランプシェード。
その場がぱっと華やぐ佇まいは、空間づくりのアクセントとしてもお愉しみいただけます。

境知子 雨晴

シェードが浅いものは、洗面所や玄関など小さな空間に。

一方、灯りを真下に落とす深いシェードのものは、寝室の間接照明など光の少ない空間にぴったりです。

時にやわらかな木漏れ日のように。
あるいは静かに輝く月明かりのように。

自然なあたたかさで日常を包み込んでくれる知子さんの作品は、心をそっとほぐしてくれるようです。

≫境知子さんの作品はこちらから

竹俣勇壱 雨晴 tayo竹俣 勇壱―tayo

石川県金沢市にアトリエを構える竹俣勇壱さん。

彫金師としてオーダージュエリーを手掛けながら、カトラリーなどの日用品の制作にも取り組んでいます。

空間の中でシックに佇む竹俣さんの作品は、機能性の高さはもちろんのこと、そこにあるだけで美しいと感じる、シンプルで洗練された意匠も魅力の一つ。

今回ご紹介する、竹俣さんが監修を務めるブランド「tayo」のランプシェードも、無駄のないすっきりとした佇まいが魅力の作品です。

竹俣勇壱 雨晴 tayo

うつわやカトラリー以外の日用品の制作を行うブランド「tayo」。

こちらのランプシェードは、デザインを猿山修さん、制作を猿山さん、竹俣さん、そして九谷焼の職人さんが手掛けています。

灯りを点けずとも、ひとつのインテリアとして美しいその姿は昼夜を問わずくらしを彩ります。

竹俣勇壱 雨晴 tayo

しかし、夜になるとさらに魅力が増すのが「tayo」のランプシェード。

一つひとつ、九谷焼の職人さんによって手作業で制作されたシェードは、灯りを点けるとガラスのようにほのかに光を透す磁器。

シェードに開いた穴にはワイヤーを掛けていただくことで、角度を調整しスポットライトとしてもお使いいただける仕様。

シンプルで上品な造形は、モダンな空間にはもちろん、町家のように歴史ある空間とも美しく調和します。

また、玄関や洗面所、リビングにダイニングと、どの空間にも馴染みやすいのも特徴です。
空間に合わせて、大・小の2つのサイズからお好みのものをお選びください。

昼間はエレガントに、そして夜はあたたかくやわらかに。
その時々で纏う雰囲気の変化を、ぜひお愉しみください。

≫竹俣勇壱 「tayo」の作品はこちらから

船串篤司 雨晴LIGHTS IN THE WINTER NIGHT

夜が長くなり、冷たい空気がそこかしこに広がる冬は、家でゆったりと過ごす時間も増え、自分にとって心地よいくらしとはなにかを思う時季。

どんな部屋で過ごすことが多いのか、何をして過ごす時間が好きなのか、そしてその空間や時間はどんなものでありたいか。

空間全体の雰囲気を大きく左右する照明は、そんな自分のくらしに合わせてお選びいただくことで、日々のくらしの豊かさへと繋がっていきます。

空間だけでなく、日々私たちの心にも光を灯すインテリアの要、“照明”。

ぜひこの機会に、お気に入りの作品を探してみてはいかがでしょうか。

 

Text / Maiko Mitani(AMAHARE)
Photo / Yumiko Obara (AMAHARE)