雨跡

AMART by AMAHARE

 

 

雨が降り続けることで
岩の景色が美しく変化していくように

自分自身と対話し続けることで
心が洗われていく

雨跡/AMART
そのきっかけを

美術工藝作家やみなさま
そして私達雨晴と共につくるブランドです

 

雨跡/AMART @amart.amahare

 

 

ARTIST/作家

 

 

関守石 / Yuko Ikeda・池田優子

 

関守石とは茶庭などに置かれる石のこと。
「この石が置いてある先には行かないでくださいね」
という亭主からのお願いの意を伝える役目を果たしています。

 

池田さんに雨跡/AMARTのことをご相談してから数ヶ月経った後、
一枚の写真が送られてきました。

 

そこには池田さんらしい鮮やかなあおの関守石が写っているではありませんか。

 

池田さんと日本人のアイデンティティについてお話する機会があったのですが、
関守石は石を通じて亭主の気持ちを客人に伝えるという日本人の奥ゆかしさを象徴する道具。

 

それをオブジェとして制作してくださった池田さんの感性にまたまた惚れ直してしまいました。

 

本展では様々なかたちや色をした池田さんの気持ちがこもった関守石が並びます。

 

みなさまにもご高覧いただければ幸いです。

 

花器 / Atsushi Funakushi・船串篤司

 

そのモダンな佇まいから海外のショップからの引き合いも多く
ワールドワイドな活躍をされている陶芸家の一人「船串篤司」さん。

 

雨跡/AMARTではモダンなボトル型の花器の他、
大物の作品の制作にも挑戦して頂いています。

 

笠間で打ち合わせをした時に印象的だったのが
「西洋式のインテリアの中で見える日本の工藝も勿論素敵ですけど
日本人の美意識の中から生まれるミニマルな世界観もきっとかっこいいと思うんですよね」
という船串さんの言葉。

 

それが頭から離れないまま
雨跡/AMARTが目指す空間はどのようなものだろうと考える日々が続いていました。

 

そんなある日。
素晴らしい茶室との出会いがあったことで船串さんの言葉とイメージが繋がったのです。

 

格子と船串さんの花器の組み合わせ。

 

清らかで美しい空間だなあと感じています。

 

木彫 角 / Norihisa Mizuta・水田典寿

 

水田さんの作品を初めて拝見した時
いままでにない不思議な感情が沸き上がってきました。

 

死生観を強く感じる水田さんの作品を目の前にして、
その出会いにとても興奮しているはずなのに心が静かなのです。

 

水田さんの代表作といえば、鳥などを中心とした動物をモチーフにした木彫の作品。

 

どちらかと言えば洋を感じるものが多い印象です。

 

本展に向けてもそういった作品を出品されるのかなと思っていたのですが
よい意味で期待を裏切っていただきました。

 

水田さんがお持ちになったのは、ご自身の庭木を用いて
なるべくそのままのかたちを遺しながら、木の一部に角を彫った大きな作品。

 

しっとりとした自然光の中で見ると木の陰までもが
オブジェの一部として佇んでいるように感じます。

 

陰を愛でることのできる日本人の感性を呼び覚ましてくれる
静かに熱をもった作品です。

 

abyss / Takeshi Tsujino・辻野剛

 

光が透過することでその全貌がわかるガラスのうつわは
自然光や蝋燭の灯りしか無かった時代にはどのように見えていたのでしょうか。

 

障子を通して届く柔らかな光があまりに心地よいこの場所に
辻野さんのabyss(海から拾ってきたもの)を沢山並べてみました。

 

光を綺麗に透過するもの。

光を内部に留めてその全貌がはっきりしないもの。

色の判別もつかないもの。

 

一見すると無国籍な佇まいをもつ辻野さんの作品ですが
光と作品の関係性を知ると日本人の「侘び」の感性が秘められているのだと知ることができるのです。

 

浮様 Wall Art 鏡刻 / Shimoo Design・下尾和彦、さおり

 

「浮様」のプレートが星のつくレストランから引く手あまたのShimoo Designですが
その真骨頂は家具やオブジェを中心とした大物の作品にあると私は思います。

 

本展ではダイニングテーブルや立礼といった家具の他に浮様のWall Artも展示いたします。

フレームを浮様仕上げで制作し、ミラー部分を下尾さん自ら奥行きのある表情に仕上げた作品です。

意図的に何かを映すというよりは、
偶然映った何かを「借景」にしてトリミングされた世界を愉しんで頂ければ幸いです。

 

壷 / Masayuki Miyagi・宮城正幸

 

「パナリ焼」という八重山諸島で作られていた土器の壺をご存知でしょうか。

 

私はその存在を知ってからパナリ焼が持つ
おおらかなかたちと柔らかな表情に魅了されてある種の憧れをもつように。

 

宮城さんとはお会いする度にパナリ焼の話になり
それを重ねる中で沖縄の風土を象徴するようなオブジェをご紹介したいという想いが強くなりました。

 

先日、楽しみに待っていた雨跡/AMART向けの作品が沖縄から届きました。

 

箱の中からでてきたのは肩の力が抜けた、よい意味でゆるさのある有機的な壺。
それからはパナリに通じるおおらかさを感じることができました。

 

宮城さんにその旨をお伝えすると宮城らしいお返事をいただきました。

 

「パナリの抜け感、柔らかさ、おおらかさそしてその中にある力強さとか。
そんな要素が共存している焼き物を目指して日々制作しています」

 

内と外の中間領域にあたる「縁側」は茶室のような和の建築、沖縄の建築共に存在する空間。

 

やわらかな日を浴びながら、心地よい風を感じることのできる縁側は
日本人であればきっと誰もが好きな場所でしょう。

 

この広い縁側を見た時に宮城さんが笑顔でここに座っている様子をふと想像してしまい、
その分身でもある、「おおらかな壺」にも佇んでもらいました。

 

心地よさそうでしょう?

無題 / Shouya Grigg

 

雨跡/AMARTというブランドをやろうと思ったきっかけをくださったひとりが
クリエイティブディレクターでありフォトアーティストのShouya Griggさんです。

 

Shouyaさんの作品を初めて拝見したのは3年前位のことでしょうか。

 

「SOMOZA」というShouyaさんがニセコで運営するレストラン&ギャラリーで
Shouyaさんの作品と、SOMOZA全体の空間や光の入り方に魅了されてしまい
これを創った方にお会いしたいという想いが募りました。

 

KUROのプロジェクトのタイミングでお声がけして今に至りますが
本展では今まで展示したことのない大きな作品やShouyaさんが自らレタッチした
屏風なども並びます。

 

東京でShouyaさんの作品をこれだけご覧頂ける機会は初めてのこと。
是非みなさまにShouyaさんが自然と繋がった瞬間を切り取った作品を
ご覧頂ければ幸いです。

 

Shouyaさんの作品の前に立つと
日本人が忘れていた大切なことをきっと思い出させてくれるようです。

 

 

雨跡の作家 / 作品 はこちらから

 

photo_Yuka Yanazume @yuka_yanazume