土屋由起子× KYO AMAHARE 「紫陽と黒」
KYO AMAHAREでは初めてとなる土屋由起子さんの展覧会を開催いたします。
本展のテーマは「紫陽と黒」。
紫陽花と由起子さんの黒唐津の共通点は「色のうつろい」です。
紫陽花の色が土壌や時刻によって変化するのと同様に
由起子さんの黒は気候や窯の位置や温度によって、
黒、紫、金色、深い緑に変化した状態で窯からでてきます。
本展では黒唐津の作品を中心に日用のうつわ、懐石のうつわ、茶陶などをラインナップ。
使い込むことでより美しく変化する由起子さんの作品と共に
梅雨から夏にうつろうこの時季を心地よくお過ごし頂ければ幸いです。
みなさまのご来店をお待ち申し上げております。
会期 : 2024年6月28日(金)-7月9日(火)
※会期中の休業日 毎週水曜日
営業時間 : 11:00-19:00
◇場所
KYO AMAHARE @kyo_amahare
〒604-8063 京都府京都市中京区蛸薬師通柳馬場東入油屋町 127番地
TEL : 075-256-3280
E-mail : kyo@amahare.jp
◇作家在廊予定日
6月28日(金)午後より、29日(土)、30日(日)
Photo / Yuka Yanazume
Text / Kenichi Kaneko
「金と黒」
黄金色に輝くこのうつわ。
信じられないかもしれないですがこちらも「黒唐津」なんです。
黒唐津の釉薬を薄くかけることであらわれるこの奥行きのある表情に
紫陽花の色がうつろう姿を重ね合わせてしまうのです。
「茶陶と黒」
近年、茶陶の制作にも力を入れている由起子さん。
力強さとおおらかさ、そして様々な黒の表情に心惹かれます。
「紫陽花と茜」
茜色に染まる夕暮れ時の空のような色をした茜唐津。
それを背景に紫陽花が美しく咲き誇ります。
「酒と黒」
由起子さんといえばやっぱり日本酒。
酒好きにしかつくれない、たおやかな酒器と共に美味しいお酒を是非一献。
掛外しで生まれた盃の中の三日月も必見です。
「懐石と絵唐津」
作品から滲み出る唐津への想いに心惹かれてお取り扱いをご相談した由起子さん。
モダンな印象の黒唐津は唐津焼のビギナーだった自分でも取り入れやすかったですが
実のところ茜唐津、絵唐津、特に懐石のうつわは自分にはまだ使えこなせない印象でした。
それから時間が経ち、ご主人が営む日本料理のお店「呂者堂(ろばた)」でのお食事会に参加させて頂く機会に恵まれました。
お料理と絵唐津の向付の素晴らしい組み合わせを拝見して、
「和食器」という言葉が曖昧になりつつある今だからこそ魅力的に感じる「唐津」の
うつわの奥ゆかしさを再認識することができたのです。
もう十分唐津焼のことをご存知の方も沢山いらっしゃると思いますが
是非本展で由起子さんが表現する今の唐津に触れて頂ければ幸いです。
紫陽花の時季にみなさまのご来店をお待ち申し上げております。