池田優子 × KYO AMAHARE
「小さな海」

祇園祭の頃にKYO AMAHAREの二ノ階で開催するのは「陶芸家」池田優子さんの展覧会。

本展では「小さな海」をテーマに兼ねてより雨晴が熱望していたドローイングの作品を中心に
オブジェや茶碗など今池田さんが作りたいと想う作品が一堂に介します。

池田さんの作品とKYOの空間が織りなすことで生まれる「小さな海」の情景をどうぞお愉しみください。

会期 : 2024年7月12(金)-7月23日(日)
※会期中の休業日 7月18日(木) ※7月17日(水)は祇園祭りのため特別に営業します
営業時間 : 11:00-19:00


◇場所

KYO AMAHARE @kyo_amahare
〒604-8063 京都府京都市中京区蛸薬師通柳馬場東入油屋町 127番地
TEL : 075-256-3280
E-mail : kyo@amahare.jp

◇作家在廊予定日

7月12日(金)

Photo / Yuichiro Ohmura
Art Direction / Kazuhiro Sawamoto
Text / Kenichi Kaneko


ドローイング

大阪の下町情緒あるエリアに佇む、池田さんのアトリエを訪ねた時
壁に飾ってある素敵な絵の存在に気が付きました。

「これはどなたの作品ですか?」と伺うと
照れくさそうに「このドローイング、私のなんです」とおっしゃる池田さん。

あまりに美しいので「今度、こういった作品を展示させてくださいませんか?」と聞いてみても

「そんな、そんな。私の絵なんて人様にお見せできるものではないですよ」

とやんわりお断りされてしまったのはもう5年くらい前のことでしょうか。

小さな海

3年前に雨晴のアートプロジェクト「雨跡/AMART」で関守石を発表してから
益々、造形的な作品づくりに力をいれている池田さん。

KYO AMAHAREをつくると決めた時、池田さんに展覧会をお願いできるのであれば
二ノ階でアートやオブジェをしつらえたいと考えていました。

その想いをお伝えすると二つ返事でご了承してくださった池田さん。
そう、池田さんはいつも優しいのです。

「小さな海」は本展への出品作品の名前にも多く使われています。

こちらのオブジェもそのひとつ。
覗き込むと池田さんが見た海の情景が目の前に広がります。

茶掛

池田さんが数年前からお茶を習い始めたことは、くらしをつくる人をご覧になっている方であればご存知かと思います。(まだの方は是非こちらから御覧ください!)

そんな池田さんが5年程前の雨晴の要望に応えるように「ドローイング」の作品を
本展に向けて制作してくださいました。

そのひとつがこちらの茶掛。

そうか、そうきましたね。池田さん。
自分がアトリエで見たのはポスターサイズのドローイングだったのですがまさかお軸とは。

よく見ると貝殻の跡があちらこちらにあしらわれ、本作品からも「海」を感じることができます。

さてさて、KYOのどの床の間にかけようかと悩むのも愉しい時間です。

茶碗いろいろ

様々な表情をもつ池田さんの茶碗が本展ではずらりと並びます。

「お茶碗は正座して御覧いただきたい」

池田さんのその想いを汲んで畳の間で展示する予定です。

茶房「居雨」でも水色の茶碗を使わせて頂いていますが
暗がりの中に美しく輝く様は雨の雫を想像させるのです。

みなさまにもお気に入りのお茶碗を見つけていただけたら幸いです。

風炉先屏風

夏のお茶事にぴったりな風炉先屏風を本展に向けて池田さんが制作してくださいました。

日の傾きと共に金の光沢がうつろう様子を是非お愉しみください。

Object

「うつわ」という制約から解き放たれた時に生まれる奥行きのある造形から感じるのは
池田さんが内に秘める静かに熱いもの。

本展はあえて「うつわ」から離れた作品のみで構成する初めての展覧会です。

私達もKYOの空間が池田さんのアートやオブジェと共にどのように変化するのか今からとても楽しみです。

池田さんの作品と共にみなさまのご来店をお待ち申し上げております。